


鬼手木綿の古渡更紗で仕立てられた包み裂。蓋置などの小ぶりな道具或いは内箱(上画像の箱は参考品)を包むために仕立てられたもので、小裂ながら模様裁ちに繊細な神経が注がれており、茶の湯裂としての完成美が実感されます。
出自は18cインド北西部(現グジャラート・スィンド・ラージャスタン地域)と比定され、媒染剤と藍泥が木版捺染された防染無しの茜染め更紗で、糸味に優れた鬼手の綿布を染める鉄媒染の”黒紫(至極色)”と藍泥染めによる”利休鼠”はいかにも数寄者好み、下染めの黄茶色は経年と使用により滋味が増している様が見て取れます。
包みを解いた際に顕れる布裏の糸目・色滲みが鬼更紗の真骨頂、古裂賞玩の一枚です。


古渡インド更紗 鬼手木綿 白地草花模様 包み裂
製作地 インド 北西部
渡来地・使用地 日本
製作年代(推定) 18世紀 江戸時代中期
素材/技法 木綿、天然染料 / 木版捺染、媒染、片面染め
サイズ 31cm×31.5cm



(下は光学顕微鏡による画像)




